「影響力の武器」の著者による講演を翻訳してみた(後編)

こんにちは!

恩田知です。

 

 

 

それでは前回の記事の続きを

書いていきたいと思います。

 

ondatomo.hatenablog.com

 

 

 

前回のおさらいとして

前説得のポイントは、

 

人に何か要求をする時に

その要求を連想させる

言葉、状況、画像に注意を引く

 

ということ。

 

 

 

う〜ん、、、まだちょっとその本質が

掴みにくいなぁと思う方も

おられるでしょう。

 

前編では日常的なシーンを使った

研究とその結果をシェアしましたが、

今回はもう少し仕事に関連する

内容が出てきます。

 

また別の事例に触れることで

一緒に理解を深めましょう。

 

 

 

それではここから

チャルディーニ氏の講演の後半部分の

翻訳&要約です。

 

↓↓↓

 

 

 

youtu.be

 

前説得の力 | ロバート・チャルディーニ

 

 

 

仕事で良い成績を上げ(させ)るには?

 

それではもう少し

皆さんのお仕事に関係するお話を

していきましょうか。

 

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他者、そして自分自身に、

いかに仕事で良い結果を出させるか。

 

そして特に今度は

画像(イメージ)がどのようにして

それを実現させるかについて

お話しします。

 

 

 

私が今までに訪問してきたオフィスには

よくポスターが壁に貼られていました。

例えばコールセンターのような場所です。

  

このようなポスターが

オフィスの壁に貼られているのを

よく見かけませんか?

 

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「トップパフォーマンス」

つまり最高の成績

を連想させるポスターです。

 

イメージだけではなく

言葉も書いてありますね。

 

achievement(達成)

challenge(チャレンジ)

overcome(克服) 

succeed(成功)

 

などなど。

 

 

 

写真だけの時もあります。

 

例えば、このような

レースで優勝するランナーの写真。

 

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私は以前は

こういうポスターを見るたびに

バカバカしいと思っていましたが、

 

カナダ人の研究者が

あるコールセンターで行った

研究のことを知ってからは

見方が変わりました。

 

 

 

そのコールセンターで従業員たちは

地元の大学に寄付をしてもらえるように

卒業生たちに電話をかけていました。

 

そして従業員たちは

寄付をしてくれる人が見つかると

その人に関する情報を用紙に

記入しなければならないんですね。

 

 

 

その際、半分の従業員は

背景にはなんの模様もない、

記入項目だけの用紙が渡されました。

 

彼らが3時間の間に集めたのは

217ドル。

 

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もう半分の従業員に渡された用紙は

記入項目は同じなのですが、

背景は「レースで優勝するランナー」

の写真でした。

 

彼らが集めたのは349ドル。

前者より60%も

良い成績を残したのです。

 

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なぜこのような結果になったのでしょう? 

 

従業員たちが仕事に当たる前に

「成功」や「達成」という概念が

彼らの意識の頂点に登ったからです。

 

 

 

そんなのは

たまたまなんじゃないか?

一時的なものなんじゃないか?

 

こういった疑問は

私自身も持ちました。

 

 

 

が、その後、この研究者たちは

こういった疑問にも答える

研究結果を得ました。

 

同じ結果が4日間の間で

得られたのです。

4日目も1日目と同じくらいの

増加率が検証されました。

 

つまり、我々がある特定の概念に

意識(注意)を繋げられている限り、

その次にくる活動に影響を与える

ということですね。

 

 

 

難解な問題の正答率がUP

 

それではここからは

また別のトップパフォーマンスの話です。

 

これまでお話しした

努力感やエネルギーを要するような

仕事に関するパフォーマンスではなく、

 

「熟考」「分析」などを伴う

パフォーマンスです。

 

 

 

前述したカナダ人の研究者たちが

行った2つ目の研究です。

 

 

 

彼らは様々な分野の難解な問題を集め

ビジネス専攻の学生たちに

それらの問題を与えられた時間内に

解くように言いました。

 

学生たちはパソコン上で

これらの問題に取り組んだのですが、

 

1つ目のグループは取り組んでいる最中

パソコンの背景には自然の風景写真が

表示されていました。

 

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また2つ目のグループには

こちらのエネルギッシュな

成功の画像を背景に表示させました。

 

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さて、ここで思い出して

いただきたいのですが、 

 

今回は慎重さ、思慮深さ

が求められる課題です。

集中して分析する必要があります。

 

どのようなイメージが

これらを連想させるでしょうか?

 

 

 

こちらがそのカナダ人の

研究者たちが選んだものです。

 

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「考える人」ですね。

 

 

 

さて、結果はどのようなもの

だったのでしょうか?

 

それぞれのグループの

正答率を見てみましょう。

 

 

 

自然の風景 6.6%

 

ランナー 7.1%

(前の研究では高いパフォーマンスを

誘発しましたが、、、)

 

考える人 9.3%

 

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「考える人」が背景だったグループは

その他のグループよりも48%も

良い正答率を記録したのです。

 

あなたが物事に取り組む際、

その前に何を取り込むかと

その次にやること。

 

この2つの間に

「一貫性」を持たせることが

パフォーマンス向上につながる

ということですね。

 

 

 

それでは最後に

もう一つ、我々のゴールについて

お話ししましょう。 

 

 

 

一体感を作り出すには?

 

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会社の中、プロジェクトチーム、

 

様々な状況において我々は

一体感、協調性のような感性が

必要とされるはずです。

 

ベルギーで実施された研究について

お話ししましょう。

 

 

 

まず対象者が実験室に入ってきます。

 

その際、対象者に

家の中で見慣れた物の写真

を見せるのですが、

 

3分の1の対象者には

写真の背景に1人の人が立っている画像

が写っています。

 

また別の3分の1に見せた

写真の背景には

2人の人が離れて立っている画像が。

 

そして最後の3分の1には

同じ2人の人が隣り合って

立っている画像が背景に写っています。

 

 

 

「一緒にいる」「協力し合う」

という思考を対象者の意識に

あげたわけですね。

 

 

 

そして研究員はがテーブルから

立ち上がったその瞬間に

うっかりテーブルの上にあった

いろいろな物を

床に落としてしまいます。

 

 

 

さて、自発的に自然と、

そうしろと言われなくとも、

研究員が床に落ちた物を拾うの

を手伝ったのはどのグループ

だったでしょうか?

 

どのグループが

一体感、協力、といった概念を

刺激されたでしょうか?

 

 

 

もうお分かりかと思いますが、

 

1人で立っている 20%

2人が離れて立っている 20%

2人が一緒に立っている 60%(3倍)

 

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このような結果になることは

ある程度予測していましたが、

 

私が非常に驚いたのは、

この実験の対象者がなんと

1歳半の赤ん坊だったことです。

 

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まだおしゃべりすることも

ままならず、

物事を論理的に考えることは

ほとんどできません。

 

しかし彼らは非常に強く

この前説得の過程に動かされたのです。

 

前説得というのが人々の中で

いかに先天的なもので、

いかに基本的なレベルで

作用するかがわかりますね。

 

 

 

意見を求めるかアドバイスを求めるか

 

最後にもう一つ例を出して

終わりにしましょう。

 

 

 

あなたは今、

何か新しい事業を始めたくて

それをサポートしてくれる人が

欲しいとしましょう。

 

我々がよくやりがちなのは

その人のところへ行き、

事業の青写真について

意見を聞くということです。

 

 

「これについてあなたは

どう思いますか?」とね。

 

これはあまり良い動きでは

ありません。

 

 

 

その人のところへ行くことが

悪いのではなく、

その人の「意見を聞く」ことが

悪いのです。

 

 

 

なぜなら人に意見を求めると、

その人は心理的に半歩後ろに

下がってしまいますからね。

 

その人はあなたと

距離をおいてしまうのです。

 

 

 

そうではなく

「アドバイス」を求めたとしましょう。

 

そうするとその人は

半歩あなたの方に

踏み込んできてくれます。

協力的な姿勢です。

 

 

 

これも研究によって

明確になっていることです。

 

人は意見を求められた時よりも

アドバイスを求められた時の方が

そのアイディアに対して

協力的になるのです。

 

意見を求められると

第三者的に公平な立場をとり、

アドバイスを求められると

一歩踏み込んだ立場をとるからですね。

 

 

 

こちらが研究結果ですが、

 

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「あなたはどう思いますか?」

と言われた時よりも

「アドバイスをいただけませんか?」

と言われた時の方が、

 

言われた方はより一体感を感じた

というものです(7に近い評価になった)。

 

 

 

 

このような古いことわざがあります。

 

When you ask for someone's advice,

you're usually asking for an accomplice.

 

"アドバイスを求めるということは

共犯者を求めているということである。"

 

あなたが誰かからアドバイスを得たら

それはあなたが共犯者を得た

ということなのです。

 

 

 ↑↑↑

 

ここまで翻訳

 

 

 

実は最後のことわざの後に

チャルディーニ氏が結論を述べるのですが

ちょっとわかりにくいので省略しました。

 

僕がまとめます。

 

 

 

一貫性があるかどうか

 

要するにチャルディーニ氏が

言いたいことというのは、

 

人は意思決定をする前に

特定の概念に注意(意識)を引かれると

そのことと一貫した行動をとる

(あるいは結果を生む)可能性が高くなる

 

ということです。

 

 

 

では、このことを一体

どう実践レベルに落とし込むのか?

 

 

 

Pre-Suasionの本の中で

紹介されていることでもありますが、

例えば、

 

・商品・サービスの訴求ポイントと

宣伝広告のコピー、イメージ、

販売環境を一貫させる。

 

・ランディングページの背景の画像と

起こしてほしいアクションを一貫させる。

 

・社内、社外アンケートを設計する際に

その目的を明確化し、得たい結果と

一貫した背景、項目内容を組み込む。

 

 

 

キーワードは『一貫性』です。

ありとあらゆるものを一貫させること。

ずれがないように。

 

 

 

経営者、ビジネスリーダーであれば

いつもここからは離れないように

したいところですね。

 

「何のためにやっているのか?」

「誰のためにやっているのか?」

「今やっていることは

それと一貫しているのか?」

 

Pre-Suasionの本の内容は

また改めてブログの記事にしたいと

思います。

 

Pre-Suasion: A Revolutionary Way to Influence and Persuade

Pre-Suasion: A Revolutionary Way to Influence and Persuade

 

 

 

 

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